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夢なら覚めてくれ(配役:男2)|声劇台本・フリー台本

 

登場人物

マコト 男子大学生。彼女募集中。ハジメとルームシェアをしている。

ハジメ 男子大学生。グリンピースが嫌い。マコトとルームシェアをしている。

 

あらすじ

男子大学生のマコトとハジメ。二人が目を覚ますと、そこは無人島だった――。

神様、せめてかわいい女の子と一緒にしてください。

 

 

マコト「おう」

ハジメ「おー、おはよ」

マコト「おはよ」

ハジメ「いま何時?」

マコト「何時だろうなぁ」

ハジメ「なんだそれ。……なぁ」

マコト「ん?」

ハジメ「ここ、どこだよ」

マコト「俺も聞きたかったんだよね、どこだと思う?」

ハジメ「無人島、とか?いや、ないわ。ないない」

マコト「それはないよな」

ハジメ「さすがにない……ないと思うんだけどなぁ」

マコト「どう見ても無人島」

ハジメ「ですよね」

マコト「俺たち何かしたっけ」

ハジメ「何もしてないはず」

マコト「バイトして飯食って風呂入って」

ハジメ「ゲームして寝てたはず……だよな?」

マコト「いつも通りなんだよなぁ」

ハジメ「俺、レポート終わってねぇんだけど」

マコト「いまそれ?」

ハジメ「大事だろ」

マコト「大事だけどさ」

ハジメ「塚田の講義単位落したくないんだよな」

マコト「確実に卒業できなくなるな」

ハジメ「というわけなんで困るんだわ」

マコト「俺も困る、明日合コン」

ハジメ「重要案件だな」

マコト「はやく帰らないとだな」

ハジメ「だな」

マコト「こういうときってどうするんだ?」

ハジメ「火の確保?」

マコト「まぁそれもそうなんだけど、こういう不思議な出来事に巻き込まれたときって何かこう状況を理解するためのヒントとかあるじゃん?」

ハジメ「いいタイミングで現れた住民に話聞いたりな」

マコト「そうそう。この場合何だろうな」

ハジメ「誰もいない島にふたりだけって判断材料少なすぎるだろ」

マコト「寝ていてゲームの世界に、とかのほうがまだ理解できた」

ハジメ「とりあえず一日の行動思い出そうぜ」

マコト「そうだな」

ハジメ「講義ないから昼まで寝てただろ」

マコト「お前が牛乳こぼした叫び声で起きたんだった」

ハジメ「いまそれ関係ある?」

マコト「たぶんない。ないけどうるさかったなって」

ハジメ「それはごめん」

マコト「いいよ」

ハジメ「ありがと」

マコト「それであれだ。昨日の残りのカレー食ってバイト行った」

ハジメ「二人でシフト被るの珍しかったな」

マコト「な。お前とレジに並んでるの慣れないわ」

ハジメ「それは俺も」

マコト「あー、何も浮かばねぇ」

ハジメ「頑張れ、俺も頑張るから」

マコト「がんばる……」

ハジメ「あ、」

マコト「お?」

ハジメ「したじゃん!」

マコト「何を」

ハジメ「無人島の話!」

マコト「いつ?……って、あー!」

ハジメ「な?」

マコト「してるわ……無人島の話……」

ハジメ「ラーメン食いながらしたよな」

マコト「した。俺、行きたいって言った」

ハジメ「俺も行きたいって言った」

マコト「それでこの状況?嘘だろ」

ハジメ「嘘だろって感じだけどそれしかなくね?」

マコト「わけわかんねぇ」

ハジメ「用意していくのと目が覚めたらいるのは別だよな」

マコト「まったく別の話。全然嬉しくない」

ハジメ「帰りたい。急に悲しくなってきた」

マコト「やめろよ俺まで悲しくなってきた」

ハジメ「実家の猫吸いたい」

マコト「お前ハナちゃんに嫌われてんじゃん」

ハジメ「うるさい」

マコト「ビール飲んで寝たい」

ハジメ「寝て起きたら夢だったりしない……んだろうなぁ」

マコト「やってみないとわからないだろ」

ハジメ「それもそうか」

マコト「とりあえずさ、寝る前にアレやっとかね?」

ハジメ「アレ?」

マコト「定番のやつ」

ハジメ「あー、わかった」

マコト「それじゃいくぞ、せーの」

ハジメ・マコト「「たすけてくれー!」」

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